GCの特徴
GC(Gas Chromatography)は、主に気体試料の分析に用いられます。
HPLCと比較して高い分解能が得られ、かつ検出感度も高いことが特徴です。
HPLCよりも試料を分離しやすく、迅速に分離できる等の利点があるのですが、分析時は常に高温にさらされるので、不揮発性の物質や熱に弱い物質は分析できないという欠点があります。また、質量分析(GC/MS)を検出法とすることにより、機能性、応用範囲が格段に広がります。
熱に強い物質 例:有機化合物、ダイオキシン、アルコール、香気成分
GCの原理
微粒子等(充填剤)を詰込んだ筒状のカラムに、キャリアガスと呼ばれる不活性ガス(N2、H2 等)をたえず流すことにより、カラムの物理的性質によって試料が成分毎に分離されます。そして、検出器で出口ガスの濃度を測れば、クロマトグラムが得られる仕組みになっています。
代表的な検出器は以下の4つが挙げられます。
- 熱伝導度検出器 TCD(thermal conductivity detector)
- 水素炎イオン化検出器 FID(flame ionization detector)
- 電子捕獲型検出器 ECD(electron capture detector)
- フレーム光度型検出器 FPD(flame photometric detector)

実用動向
食品中の香気成分・異臭成分の分析や環境の分野においては、室内空気中の有害揮発性物質(HAPs)の測定、作業環境空気中の有機溶剤の測定、土壌汚染・揮発性有機物の測定、工業材料中の揮発成分の分析、フロン含有廃棄物の分析等に用いられます。
また、医薬分野では製剤中の残留溶剤の分析、高分子化学・工業化学の分野でポリマー中のモノマーの分析、揮発性有機化合物の分析、工業材料中の揮発成分の分析等に使用されています。

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