共焦点レーザー顕微鏡とは
共焦点レーザー顕微鏡は、レーザー光を試料の特定の狭い範囲に焦点を合わせ、像を検出します。
そのため、光を全面に照射する一般の顕微鏡と違って厚い試料でもピントを合わせた画像を得ることが可能です。
また、試料の様々な箇所の画像をパソコン上で再構築することにより、三次元イメージを作成することができます。
生体分野においては、細胞等の生体試料の観察に用いられます。
また、工業分野において回路や半導体部品の品質管理に用いられています。
試料に触れないため、高価な試料に損傷を与えずに解析が行える利点も注目されています。
共焦点レーザー顕微鏡の測定原理
共焦点レーザー顕微鏡では光軸方向の情報と二次元走査型の情報を組み合わせることにより、立体イメージを構築します。
(1)光軸方向の情報
共焦点レーザー顕微鏡では、点光源としてガスレーザーや半導体レーザー等を使用し、サンプルの1点のみに強い光が照射されます。サンプルの表面で反射された光はピンホール上に集められますが、焦点以外からの反射光はピンホールで除かれます。そのため、他の光学顕微鏡では、焦点以外のぼやけた画像が重なるのに対し、共焦点レーザー顕微鏡では、焦点位置のみの鮮明な画像を得られます。

(2)二次元走査型の情報
走査型には、主に試料走査方式とレーザー走査方式の2つの方式があります。試料走査方式はサンプルを載せたステージを走査します。レーザー走査方式はレーザービームを様々な方向に当て、サンプル上を二次元走査します。このようにして撮影された複数の二次元画像を重ね合わせることで、パソコン上に立体イメージを作成します。
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